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雄山中学柔道部女子


平成12年度 全中熱戦記

 8月20日、女子団体戦が開始される。
 3チームでの予選リーグの初戦の相手は、四国地区ナンバーワンの強豪、高知県の香長中学である。

 雄山の先鋒・3年 武田は、48kg級の軽量ながら、相手の1年生 和田(63kg級高知県1位) の強烈な攻めを必死にこらえ、注意を取られて有効ポイントをリードされるが、時間いっぱいしのぎきる。 この粘りが後の結果に大きく影響することとなる。
 中堅の57kg級・2年 清水に対し、相手の同じく2年 吉本は70kg級高知県1位。パワーの差は否めず、 何度も宙に浮かせられるが、なんとか引き分けに持ち込む。
 後のない雄山の大将の70kg級の3年 中山に対するは、70kg超級・3年 川崎で、無理せず引き分け狙いにくる。 中山、果敢に攻め続けるが、ポイントが奪えない。しかし、ラスト30秒となり、中山の起死回生の低い姿勢からの 払い腰が見事に決まり、技有を奪う。
 この結果、1−1ながら、内容差で薄氷の勝利を得る。

 ※ 明くる平成13年、高知の南国市立香長中は、全国優勝を果たすことになるとは、 この時、知る由もなかった。そして、先鋒で出た1年生 和田は、スーパーエースとして活躍し、 決勝では、田原中のエース・中堅北川を投げ飛ばして破り、優勝を決めるとは、誰が想像したであろうか。
 眼中にもなかった雄山中に予選で敗れ、気持ちを引き締めて一年間精進したことであろう。
 そして、雄山中にとっても、来年、決勝で香長中に敗れ準優勝となる田原中に、予選リーグの初戦に 対戦するとは夢にも思わなかったストーリーである。
 なんとなく因縁めいたものを感じなくもない…


 予選リーグの2回戦は、鹿児島県の神村学園中学と対戦する。
 相手の先鋒は、57kg級鹿児島県1位の柳原。いきなり内股から払い腰の連続技で投げられるが、 武田、必死にうつ伏せにこらえ、ポイントを取られずに済む。左右の背負いで応戦していたが、 不十分な体勢で仕掛けた左の背負いを逆に返され、横四方固めで一本負けとなる。
 中堅・笹原は、63kg級の3年生で、立ち技で振り回され、寝技で攻められ、清水の防戦が続く。 終了ブザーと同時に相手の内股に倒され、副審の一人が有効のゼスチュア。主審の手も上がりかけたが、止まり、 三審判の協議となり、なんとか冷や汗の引き分けに終わる。
 またしても後のない大将戦の相手は、3年 70kg超級の川地。やはり引き分け狙いで攻めてこない相手は、 指導を受ける。中山、攻め続けるが、残り時間も少なくなったところで、奥襟の注意を受けてしまう。 これに怒り、燃え上がった中山は、再開早々、最高に気合の入った払い腰で投げ倒し、ぎりぎりで 一本勝ちをもぎ取る。まさに、ドラマチックであった。
 この結果、1−1の引き分けとなる。

 一勝一分けとなった雄山の決勝進出は、香長 対 神村の結果待ちとなる。先鋒、中堅が引き分けの後、 香長の大将・川崎が、払い腰で一本勝ちをおさめたことにより、ベスト16入りが決定する。

 日を変えて8月21日、決勝トーナメントの1回戦に、茨城県の緑岡中学と対戦する。
 相手の先鋒は、52kg級 茨城県1位の橋本。寝技を得意としており、足払いで少し崩されたところを しつこく寝技で攻められ、押さえられる。武田ふんばり、10秒ほどで押さえ込みを返し、仕切り直すが、 再び執拗な寝技攻撃にあい、ついに、力尽き、横四方固めで一本負けとなる。
 中堅の1年生 渡邉は、大将 渡邉の妹で、清水と同じ57kg級である。技を掛けては寝技に持ち込もうとして、 引き分けを狙ってくる。清水、大外刈りから一旦、袈裟固めに入るが、数秒で解かれ、その後、大内返しで 倒すが、いずれもポイントを奪えずに引き分けに終わる。
 大将 渡邉姉は、57kg級 茨城県No1の3年生で、試合巧者である。やはり寝技で引き分けを狙ってくる。 中山も寝技が得意で応戦し、一旦、押さえたかに見えたが、すぐに解かれ、その後は攻めきれずに引き分けに 終わる。

 この結果、ベスト8入りは逃しましたが、初出場ながら敢闘賞を受賞することが できました。どの試合も紙一重の戦いの中で、北信越大会での初戦敗退が逆に大きな糧となったようです。 また、全国の晴舞台を経験できたことは、応援の生徒共々、今後の大きな刺激となりました。

 8月22日 女子個人戦が開始される。

 57kg級に清水が出場し、1回戦 山梨県・吉田中の二瓶(3年)と対戦する。足が地についていない感じの 清水は、開始後まもなく背負い投げで倒され、ポイントこそ取られなかったが、肘鉄が当たった形となり、 軽い失神状態のまま抱え込まれ、袈裟固めで一本負けする。今日の試合予定はこれでなく、なんとも あっけなく寂しい一日となりました。

 8月23日 最終日、70kg級 北信越大会優勝の3年 中山に期待がかかる。2回戦から出場の中山の 初戦の相手・穴井は、地元大分期待の2年生で、兄は昨年個人戦で全国制覇しているという難敵 である。172cmの長身から、バネのある切れのよい大内刈りで再三攻め込まれ、こちらの大外刈りは返され、 有効にとどめることで精一杯。寝技で攻めるがしのがれ、最後は、起死回生の大外刈りを きれいに返されて一本負けとなる。恐るべき素材の選手である。

 以上で、初出場の全国大会の熱い熱い夏は終わりましたが、これもひとえに 皆様の応援のおかげと感謝するとともに、次期メンバーが今後ますます精進、活躍できるようご指導、ご支援 の程よろしくお願い申し上げます。


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